日本人にとって、「お正月」は新しい歳神(年神)様が訪れる大事な節目です。お正月飾りは、歳神(年神)様を迎える為の目印として門や玄関に飾ります。
歳神(年神)様は、お正月飾りを目印にやってきて、そこに宿ります。
年末は特に念入りに準備をして歳神(年神)様をお迎えし、つつがなく新しい一年を過ごせるように祈願します。歳神(年神)様とは、年の初めにその年の作物が豊かに実るように、また、昔亡くなった人の魂は山の神になり、お正月に歳神(年神)様になって、子孫の繁栄を見守ってくれるのだとも考えられていました。
つまり、歳神(年神)様は農耕の神様でもあり、祖先の神様でもあるわけです。
■橙…子孫が代々(橙)栄えますように
■御幣・四手…神の力が宿る紙。四方に繁栄するように、赤と白を使うのは魔よけの意味もあります。
■四方紅…四方を紅で縁取ることで、天地四方の神を拝し、災いを払い、一年の繁栄を祈願するものです。
■裏白…「裏まで白い」潔白の象徴であると共に、古い葉と新しい葉が一緒に成長する様から、末永く繁栄するようにと祈願するものです。
■昆布…「よろこぶ」の意と、「子生(こぶ)=子供が生まれる」すなわち子々孫々に渡る家の繁栄を祈願するものです。
■ゆずり葉…常緑樹、新芽が出てから古い葉が落ちるため、子孫繁栄の縁起の良い木とされています。
■南天…難を転ずるの意
■串柿…柿は「嘉来(かき)」喜び幸せが来るに通じ、縁起の良い長寿の木です。幸せをかき集めるという意味があります。
通常10個(外側に2個、内側に3個が対で飾られていますが、「外はにこにこ、仲むつまじく」の語呂合わせになっています。